福岡市Z邸・棟上げ

フラットバーの棟(木?)の取付

フラットバーの棟(木?)の取付

お盆休みの前にZ邸の棟上げを行ないました。毎回思うことなのですが、棟上げが済んで全体のフレームが立ち上がってくると、これまで模型でしか確認できなかった空間性が一気にでてくることと、建物が持つリアリティというか説得力がものすごく肌に伝わってきて圧倒されてしまいます。この日の最高気温は35℃を超えていたらしく、現場にいるだけでも頭がボ~ッとなるような感じでしたが、面倒な加工にもかかわらず朝早くから炎天下の中で作業をされた職人さんたちには頭が下がる思いです。ほんとうにご苦労さまでした。

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福岡市Z邸・1階の床組み

土台敷き

土台敷き

配筋検査の後にコンクリートを打設して、基礎が完成しました。いよいよ木工事の資材も現場に搬入され、先週末からは大工さんたちが土台と大引きを並べて1階の床組みをつくっています。連日の炎天下のなかでの作業なのですが、8月11日の上棟式へ向けて、結構なピッチで現場が進んでいます。9mのスパンを飛ばすために鉄骨の棟を使用しており、またその棟が斜めに振れているために、鉄骨と木材の取合い部分や木材同士の仕口の加工がちょっと厄介な作業になると思われます。明日の定例では、しっかりとそのあたりの作業の進捗状況を確認して来るつもりです。

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福岡市 Z邸・配筋検査

ベタ基礎の配筋

ベタ基礎の配筋

昨年の秋から設計を進めてきました、木造2階建ての住宅の新築工事の現場です。6月末には地鎮祭を執り行い、7月初めからの地盤改良工事と土工事を経て、いよいよ基礎が形になってきました。ベタ基礎の底盤で十分な強度を確保するという構造事務所の方針で、地中梁を縦横に通しています。通常の木造住宅のベタ基礎と比べてもかなり鉄筋量が多い印象で、ここまではしっかりとした基礎が施工できていると思います。地盤調査によると、この敷地自体あまり強い地盤でない上に、近くには有名な活断層も通っています。また、竣工後は目に触れなくなるということもあるので、基礎の配筋に関しては念には念を入れておきたいところです。

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改修工事をはじめます。

松楠居・離れの修景

松楠居・離れの修景

松楠居の敷地内にある、離れを改修することになりました。手元に残されている、昭和10年の工事見積書では “應接室” となっています。ゲストハウス自体が離れみたいなものでしょうが、さらにその応接室を離れとして建てるゆとりが、すこしうらやましくもあります。今日は仮設の足場をかけましたが、来週からは本格的に解体工事へと移っていく予定です。2ヶ月後には、心地のよい空間と景観になっているように、工事監理を進めていかなくてはいけません。大庭建設さん、今回もよろしくお願いします。

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登録文化財

“100枚のてぬぐい展”

“100枚のてぬぐい展”

大名のイベントスペース「松楠居」で、“100枚のてぬぐい展”が開催されています。この松楠居を含めた「旧松村家住宅」および「ジョーキュウ醤油」の建造物群が、先月11月に国の登録有形文化財として登録されました。建物がいったん解体・撤去されてしまうと、「ここには何が建ってたっけ?」と思うこともしばしば。建物を含めた街の景観を、物理的な都市の記憶としてとどめておけないかとスタートした松楠居の改修プロジェクトでしたが、ようやく制度的にも軌道が敷かれてきたような気がします。昭和11年に建てられた住宅を、75年後の平成の時代にイベントスペースへと改修したのですが、まだまだリレーの第2走者が走り出したに過ぎません。この後も第3走者、第4走者の世代へとバトンがうまく渡ってゆくように、この建物と景観を活用してゆきたいものです。年明けには離れの改修工事も予定されており、しばらくは“残しながら、使い続ける”ということと向き合うことになりそうです。

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リフォームの仕事。

個室とDKとの距離感

個室とDKとの距離感(撮影:西島善和)

昨年末からお仕事をさせていただいた、堤の家のリフォームが完成しました。女性3人で暮らすためのリノベーションで、東西に細長い建物形状のほぼ中央に階段とエレベーターが位置する、鉄骨造3階建の2階部分の全面リフォームです。みんなが集まるDKと和室を中央の縦動線からそれぞれ東西に振り分けるように配置し、その奥の建物の両端に3人分の寝る場所(≒個室)をつくりました。DK・和室と個室との間は、家具や収納ユニットをルーズに置くだけで、雰囲気や気配、物音などをお互いに感じながらも、視線だけは遮られているという関係になっています。ちょうどフォトショップの“塗り”で円形のグラデーションをかけるように、みんなの場所から個人の場所へと空間の質が徐々に変化していくことをイメージしています。

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直島-豊島への旅

心臓音のアーカイブ

心臓音のアーカイブ

タイから来日したベルラーヘ時代の友人に合流し、2泊3日で直島と豊島へ。その特別な場につくられた空間+アートにじっくりと向き合った地中美術館、雄大で豊かな自然のなかで人間の生命や人生について思いを巡らせた“心臓音のアーカイブ”。そして何といっても、西沢立衛さんの建築と内藤礼さんのアートワークが一体となり、太陽の光の微妙な変化、風のざわめきや空気の流れ、鑑賞者の動きとそれに伴って移ろっていく切り取られた眺め、人間や鳥が発する音の反響、永遠に動き続ける水の流れなどを、不思議な昂揚感とともに体験させてくれた豊島美術館。CGのイメージパースがそのまま眼の前に広がっているようでもあり、まるで自分がフォトレタッチされた人間になってイメージパースに参加しているような気分をはじめて味わいました。宿の受付の人が「直島は北の産業エリア、中央の文教エリア、南の観光エリアに分かれていて、各エリアの行き来というものはほとんどないんですよ。」と言っているのを聞きながら、この島には混じり合うことのない幾層かのレイヤーがあって、それがこの島独特の観光ずれしていない雰囲気というか空気感をつくっているのかな、と何とも言えない魅力と奥深さを感じた旅でした。

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松楠居の欄間に隠された秘話

松楠居の欄間の写真

松楠居の欄間

グラフィックデザイナー先崎哲進氏との共同作業による欄間。スチールのフラットバーを曲げて、流れるような松の造形を表現しています。フラットバーは塗装をまったくかけていないので、徐々に徐々に錆が発生していき、そのうち今とは違った表情を見せてくれるはず・・。気の遠くなるような話なのですが、時間はどのようなデザインを見せてくれるでしょうか、楽しみです。

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建築基準法についての考え

建築基準法について

建築基準法について

建築物を企画・設計し、建設して実際に利用者が建築物を使用する場合には、建築基準法のほかに、建築物への消防活動と連携するための消防法、建築物が連なった街区や広域な見地から連携する都市計画法、自然の地形を切り土や盛り土で造成することで宅地化する際に連携する宅地造成等規制法、代表的な都市インフラと連携する水道法や下水道法、建築物の利用によって排水される汚水と連携する浄化槽法、建築物を利用する上で弱者救済と連携するバリアフリー法、建築物を利用する上で建築材料の品質を一定の基準内に定めるための品確法、地震国の日本において耐震性を維持するための耐震改修促進法、建築物を設計する際に求められる職能の規定する建築士法、建築物を施工する事業所の業態を規定する建設業法などのさまざまな建築関連法規の規制を受ける。
建築基準法はそれらと密接な関連性を持ちながら機能する法律である。建設する地域の特殊性に応じて文化財保護法・行政手続法・景観法などとも関連する。

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志摩船越の別荘のヒントになったモノ

志摩船越の別荘の立体模型

志摩船越の別荘の立体模型

糸島市の別荘地に建つRC造2階建の別荘。同じ別荘地内にある別荘の離れとして、執筆活動に専念できるプライベートな隠れ家が望まれた。急峻な崖とその下に広がる玄界灘といった自然条件に対して、人為的な活動の結果としてのシェルターをどのように対峙あるいは馴染ませるかが設計のテーマとなった。崖の上に引っかかったように佇む建物からは、時々刻々と光と色が移ろい多種多様な表情を見せる海面や漁師たちの活気のある漁の様子、月光に照らされ風や霧によって様子を変える対岸の景色など、自然の大パノラマを存分に満喫することができる。

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