直島-豊島への旅

心臓音のアーカイブ

心臓音のアーカイブ

タイから来日したベルラーヘ時代の友人に合流し、2泊3日で直島と豊島へ。その特別な場につくられた空間+アートにじっくりと向き合った地中美術館、雄大で豊かな自然のなかで人間の生命や人生について思いを巡らせた“心臓音のアーカイブ”。そして何といっても、西沢立衛さんの建築と内藤礼さんのアートワークが一体となり、太陽の光の微妙な変化、風のざわめきや空気の流れ、鑑賞者の動きとそれに伴って移ろっていく切り取られた眺め、人間や鳥が発する音の反響、永遠に動き続ける水の流れなどを、不思議な昂揚感とともに体験させてくれた豊島美術館。CGのイメージパースがそのまま眼の前に広がっているようでもあり、まるで自分がフォトレタッチされた人間になってイメージパースに参加しているような気分をはじめて味わいました。宿の受付の人が「直島は北の産業エリア、中央の文教エリア、南の観光エリアに分かれていて、各エリアの行き来というものはほとんどないんですよ。」と言っているのを聞きながら、この島には混じり合うことのない幾層かのレイヤーがあって、それがこの島独特の観光ずれしていない雰囲気というか空気感をつくっているのかな、と何とも言えない魅力と奥深さを感じた旅でした。

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