これまで外周を覆っていた足場がすっかり撤去されて、近所からもその外観が伺えるようになりました。もとをただせば、大学時代の恩師の退官記念にいただいたお気に入りのHoltzブランドのペーパーウェイト「IEKURO」の独特の質感と端正な佇まいを毎日机上に眺めており、この小さなプロダクト製品のどこに魅かれているのだろうという問いが常々頭の片隅につきまとっていました。街の中に埋もれてしまうのではなく、かといって自己主張をし過ぎて景観に混乱を引き起こすわけでもなく、あわよくば周辺環境とは変化が感じられるような存在になったらいいなと設計をしている最中は漠然と思っていました。この家に住む家族、とくに子供たちや、街ゆく人々の記憶の一部となるような都市景観になるといいですし、時間をかけて見守っていきたいです。
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