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House in Shima Funakoshi

志摩船越の別荘

近畿大学・工藤研究室との
共同設計
Completion in 2012/
Shima-Funakoshi
Itoshima Fukuoka,
JAPAN

設計期間 2010.8~2011.6
工事期間 2011.7~2012.5

構造設計
九州シー・アンド・シー事務所.
施工
㈱イクスワークス
設備 豊盟工業㈱
電気 国分電気商会

主体構造 鉄筋コンクリート造
基礎 ベタ基礎
規模 地上2階建
軒高 6.840m
最高高さ 7.050m
敷地面積 420.04㎡
建築面積 39.57㎡
延床面積 68.57㎡

 

糸島市の別荘地に建つRC造2階建の別荘。急峻な崖の上に引っかかるように佇み、眼下には玄界灘を望む。同じ別荘地内にある別荘の離れとして、執筆活動に専念できるプライベートな隠れ家が望まれた。人為的活動の結果としてのシェルターを、周囲の大自然とどのように対峙あるいは馴染ませるかが設計のテーマとなった。壁のスリットから射し込む太陽の光やスリット越しに切り取られた空、屋根から見渡す大海原の眺め、木漏れ日に包まれて緑豊かな陽だまりのテラスなど、これまでこの土地にはなかった新しい風景とあらたな視点が建物の随所に計画されている。時々刻々と光と色が変化して多様な表情を見せる海面や、漁師たちの活気あふれる漁の様子、月光に照らされ風や霧によって様子を変える対岸の景色など、ここでしか見られない自然の大パノラマを存分に満喫できる空間となっている。

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A. 圧倒的な大自然に囲まれ、大海原を望むコンクリートの箱。
B. 玄関脇には、アクティビティの場としてのテラスが海へと向かって突き出し、シンボルツリーであるオリーブの樹が植えられている。あらたな場所性をつくり出す、閉じた箱と開かれたプラットフォームの対置。

1. 室内には壁面いっぱいに、自由に高さを調節できる本棚が並ぶ。部屋から海へと突き出したテラスの間には半屋外のテラスをつくり、段階的に室の内外を結びつけることで、きめ細かで多様な生活空間が計画された。

8. 駐車スペース脇の階段を通って階下の居室へとアクセスする。さまざまな大きさの正方形の光がランダムに射し込む駐車場内部の壁面構成。

5. 木漏れ日が射し込むテラスで、大海原を見渡す。

A. 夜の闇に浮かびあがるコンクリートの質感。

1. 寝室 / bedroom
2. 書斎 / study
3. キッチン / kitchen
4. トイレ / toilet
5. テラス / terrace
6. 浴室 / bathroom
7. 玄関 / entrance
8. 駐車場 / parking
9. 屋外階段 / stairs

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A

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A. 敷地内の海へと降りてゆく屋外階段。

3. 海の眺めを満喫できる浴室。

2. 作業用のカウンターに自然光を取り入れるハイサイドライト。

撮影:工藤 卓