出雲の家
Completion in 2005 /
Izumo Nagasaki,
JAPAN
設計期間 2004.11~2005.5
工事期間 2005.6~2005.11
構造設計
野口豊高建築構造設計
施工
西津建設㈱
設備 増井総設
電気 マエダ電気管理事務所
主体構造木造軸組在来工法
基礎 ベタ基礎
規模 地上2階建
軒高 7.075m
最高高さ 7.250m
敷地面積 149.55㎡
建築面積 104.42㎡
延床面積 190.95㎡
B
長崎市大浦地区に建つ木造2階建の住宅。丘陵地のふもとに位置し、1階に店舗を併設する。市の道路拡幅計画により、およそ半分の敷地が買収対象となったため、建替えが計画された。間口約24.5m、奥行き約5.5mの直角三角形状の不整形な敷地のなかで、親世帯の住宅+子世帯の店舗といった変則的な2世帯併用住宅に籠められた高密度な要求をいかに空間として実現させるかが設計のテーマとなった。奥にある個子世帯が生活する既存の建物を避けつつ、住宅と店舗、さらに配達用の駐車スペースと搬入スペースなどを確保すべく、2階部分をキャンチレバーで持ち出している。空中にせり出す木の箱のシルエットと、木製ルーバー越しに漏れ出す光は、この住宅を周辺の環境から際立たせるとともに、郊外の市街地の風景にアクセントをもたらしている。
B
11
B. 1階店舗の入り口、および2階テラスの壁面を構成する木製のルーバー。表通りと建物の間の気配のやり取りを可能にする。夜は、ルーバー越しの光が街路を照らし、既存の都市景観にあらたな場所性をつくりだす。
B. 素材感のある材料で構 成されたファサード。
11. 四角く切り取られた青空が、テラス越しにダイニングキッチンへと顔をのぞかせる。木製ルーバーで遮られたテラスは都市の中に浮遊するプライベートな隠れ家。
01.Site Condition
◎敷地面積135.22㎡ ◎建蔽率70% ◎容積率200% ◎第1種住居地域 ◎準防火地域 ◎東からの騒音と視線 ◎西からの視線と西陽 ◎南からの太陽光
02.Segregate
東西の道路境界線・敷地境界線に沿って南北方向に2枚のスクリーンを建てます。騒音や周囲の視 線から、生活の場を切り取ります。
03.Box
東側のスクリーンを箱状に奥行きを持たせます。箱の中は、リビングや和室、寝室といった居室とします。
04.Path
ボックスに沿って、スクリーン側に一直線に動線を通します。居室群同士およびその他の空間を、効率の良い最短の動線で結びます。
05.Slit
動線とスクリーンの間には、居室でのアクティビティに対応したユーティリティースペースを配置します。
06.Light
トップライトと光庭をボックス内に計画し、細長い筒の中に自然採光を確保します。リビングのハイサイドライトは朝の光を招き入れます。
07.Object+Car
既存建物を避けながら、1階に駐車場を確保するため、キャンチレバー状のボックスとします。
3. ハイサイドからダイニングキッチンへと射し込む朝の光。透明なキューブのようにデザインされたテラス。ダイニングキッチン越しに見る、“和”のキューブ。 9. 寝室に併設する、白いキューブとしてまとめられた収納群。
HOUSE
1. 玄関 / entrance
2. EVホール / EV-hall
3. ダイニングキッチン / DK
4. 和室 / tatami room
5. 家事室 / sewing room
6. 脱衣洗面室 / dressing room
7. 浴室 / bathroom
8. 書斎 / atelier
9. 寝室 / bedroom
10. 納戸 / storage
11. テラス / terrace
SHOP
12. 店舗 / liquor shop
13. ワインセラー / wine cellar
14. 倉庫 / storage
15. ダイニングキッチン / DK
16. 休憩室 / rest room
A . 駐車場 / parking
1
トップライトからの光がやわらかく階段を照らす。
12
つくりつけの作業用カウンターと収納。
3
連続性のある廊下とテラス。
A
駐車場上部に浮かんだ寝室。
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