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Care House in Tagawa

田川のケアハウス

トポスデザイン工房との共同設計
Completion in 2008/
Nara Tagawa Fukuoka,
JAPAN

設計期間 2007.2~2008.2
工事期間 2008.3~2008.9

構造設計
㈱草場建築構造計画
設備設計
㈲サン設備設計事務所
施工
田代建設㈱
設備 ㈲平山設備、泰豊産業㈱
電気 ㈱リクデン

主体構造 鉄骨造
基礎 独立基礎
規模 地上3階建
軒高 12.270m
最高高さ 12.670m
敷地面積 1819.30㎡
建築面積 916.56㎡
延床面積 1999.61㎡

 

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福岡県田川市内の大浦池を見渡すゆるやかな斜面に計画された、30床の個室から構成されるケアハウス。個室は10床ごとに1ユニットを形成し、3つの居室ユニットが専用の共有スペースの中心にしてそれぞれ独自の活動を行なう。共有スペースから各個室に入った先には、入居者がお互いに自由に行き来ができる広めのテラスをすべての個室に計画し、入居者同士が自発的な形で屋外での生活を楽しめるように考えられた。空間の構造として各個室がクルドサック(行き止まり)にならないように配慮することで、病院の個室などで感じる閉塞感を緩和させ、より自然な形で外部の環境と触れ合いながら日々の生活を過ごしていくことが可能になっている。異なる階の屋外テラス同士も出幅を調整し、透過性のある素材を選択することで、居住者同士の会話や気配のやり取りがよりスムーズに行なえるように配慮している。また、3階の屋外テラスと交流プラザは、屋外階段を通って敷地の外からも直接アクセスできるように動線を確保し、ここで生活しているお年寄りと付近の住民とが気軽に交流できるように計画されている。

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1. 2層の居室ユニットに設けられた北側テラスの夜と昼の様子。下のテラスの出が上のテラスよりも大きいため、それぞれのフロアの様子をお互いにうかがうことができる。夜間にはここでのアクティビティがそのままシルエットとして空中に浮かび上がり、周辺の景観に変化と彩りを加えている。

 

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2. 3階の広々とした屋外テラス。2階の中庭や向かいのバルコニーと一体的な外部空間を形成している。

 

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3. メンバーのだれもが自由に利用できる、明るく開放的な交流プラザは、テラスと一体的に利用することもできる。

4. 南側テラスからは、一段高くなった外部の庭へと自由に出入りすることができる。

5. 3つの居室ユニットには、それぞれに専用の共有スペースが設けられている。

6. 3階の共有スペースに射し込むトップライトからの自然光。

7. 個室のさらに奥には屋外テラスがつづく。

8. 個室から自由に出入りできる2階の中庭と3階のテラス。

9. ステージのようなキャンチレバー状の北側テラス。

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撮影:岡村一彦/㈱一整